夏サイクリングの注意点


終盤にしっかりとやる気を出した梅雨も
ようやく明けまして、いよいよ夏本番の尾道よりこんにちは。

明けてすぐ、片道10kmの隣町へ
自転車で買い物に出かけましたら
体重が1kg落ちる程の汗をかきました。
量で言えば10dLでしょうか。

今、ふと大昔を思い出して
dL(デシリットル)などという
単位を使いましたが、これは
“個人的、社会人になって一度も使わない言葉選手権”
の3位ぐらいに入るレアワードです。

「最近の牛乳は1Lじゃなくて9dLじゃな」
とは言わず、一般的には”900mL”
を使うと思いますが
そうすると”dL”はもはや
小学校の授業の為だけに存在する
単位のような気がします。

ともあれ、1時間程度のライドで
1000mLもの汗が流れる季節となりました

ちなみに”個人的に(略)選手権”の
2位は「ありをりはべりいまそかり」。
1位は「Is this a pen?」です。

その学校が夏休みに入った影響もあるのでしょう。
今週末からお盆明け辺りまで
またレンタサイクルが忙しくなります。

もう毎年のことですので今更感もございますが
特にスポーツ自転車が初めて
という方が増えるこの時期に
あらためて、主にしまなみ海道を中心とした
夏サイクリングの注意点などを
書いてみようと思います。

注意点は大きく分けて
・気温
・陽射し
の2つです。

まずこの辺りの7月後半から8月の気温は
晴れていれば33~36℃にもなります。
曇っていても30℃には達するでしょう。

最近は北海道でも30℃を超えることが
珍しくありませんし
40℃を記録する盆地からいらっしゃる方などは
「人間の体温以下なんぞ恐るるに足らず」
と思われるかも知れません。

しかしそこは本州と四国間を
島と橋で縦断するしまなみ海道サイクリング。

まず思っていらっしゃるよりも
頻繁にアップダウンが出現致します。
ダウンは良いのですが、アップ
つまりダラダラと上っている時は
運動量も多い上に風も殆ど感じず
結果、実際の気温以上の熱が体にこもります。

また上り以外であっても
走行中の風で気付きにくいのですが
主に背面(背中や膝裏)から大量に発汗しております。

ただ外にいるだけで汗ばむこれからの季節に
その様な運動を自発的に加えるとは
「この人は悟りを開くべく修行中なのかしらん」
と思われても仕方がありません。
そして実際悟りを開くこと叶わず
海道半ばにして干からびる方累々…。

とならぬよう、まずは水分補給をしっかり行ってください。
それは喉が渇いてからではなく
時間や距離を目安に
定期的に行うことが大事です。
そして服装もなるべく通気性の良いものをお選びください。

幸いしまなみ海道上の島々は
無人島ではございませんので
自動販売機やコンビニエンスストアの心配は無用です。
よほど変な所を走らなければ。

そして、しまなみ海道サイクリングには
もれなく”陽射し”がお供で付いてまいります。
大島以外で谷間を走ることが殆どございませんので
確実に陽射しから逃れられるのは
高速道路の下を走る因島大橋ぐらいでしょうか。

意図的に日に焼けたい、という方は別にして
特に肌の弱い方は腕や首筋が
気の毒なほどに真っ赤になりますので
その対策も万全にする必要がございます。

よし、ほんなら、ということで
ブルカ姿で挑む方も
中にはいらっしゃるかも知れませんが
多分衣装がチェーンに絡まって
早々にけっこう仮面状態になると思いますので
あまりオススメ致しません。
やはりそこは王道の日焼け止めや
長袖(アームカバー)で対策して頂ければと思います。
個人的には、薄手の手拭いを
スカーフ代わりして頂くと
日焼け防止と汗拭きになってオススメです。

なんだかんだとダラダラ書きましたが
最後に究極的暑さ対策法と致しまして
“暑い時間帯には乗らない”
というのもご紹介致します。
午前中の比較的涼しい時間帯に距離を稼ぎ
日中は涼しい所で観光なり
お茶なりをされて
夕方また走る、という手です。

この時期でも
「初心者ですが2日間で今治往復できますか?」
というご質問をよく頂くのですが
出来ますが大変ですよ、といつも答えております。

しまなみ海道へ来たからには全て完走!
という気持ちももちろん理解できますし
それが目的でいらっしゃる方も少なくありませんが
もし、目的が「楽しいサイクリング&観光」
でございましたら、1日辺りの走行距離を減らし
余裕を持った行程で旅の計画を立ててみてください。
きっと焦りや疲れと無縁の楽しい旅になると思いますよ。

ちなみに偉そうなことを言っておきながらなんですが
この自転車屋は既に悟りを開いておりますので
夏は自転車に乗りません。
ちなみに春も秋も乗っていませんし、ましてや冬など。
自分の自転車も売りに出すべきでしょうか?

ところで最初の画像ですが
暑さをイメージする画像を手持ちから探した結果
何もなくてのインドカレーです。
HOTの意味が違うのは重々承知してをり。(ラ行変格活用終止形)