新旧混然!ANCHOR(アンカー) RNC7


本日は”今年の漢字”が発表される日、ということで
もうそんな時期になったのかとシミジミとカレンダーを見つめると
まだ11月のままだった”忘”な自転車屋ですこんにちは。
これが見た目に似ている”恋”だったらメルヘンチックなのですが
若さ故の過ちと、老いた故の過ちという決定的な差がそこにはあるようです。

その”今年の漢字”というのは、何だかいつの間にか始まっておりましたが
その年の世相を反映するとあって、今では年末の風物詩として定着した感があります。
特に京都にいたこともあって
「あ、また清水寺で大きい大きい習字やってはるわ」
という程度に身近でした。
形容詞を繰り返すのは京都人の特徴ですが
ワタクシ四国人ですので見よう見まねどす。

で、今年の”今年の漢字”ですが、これまでのを見ておりますと
2003年、阪神が優勝した年に”虎”がシレッと入っているではあーりませんか。
その優勝は”たかだか”18年ぶりのリーグ優勝だったようですので
これは、今年25年ぶりの優勝を果たした我がカープが取り上げられないと大問題になります。
取り上げられないと、まず清水寺の音羽の滝におたふくソーズが混入されます。
しかる後に境内に宮島直送の鹿が100頭ほど解き放たれます。
そして最後に熊野町産の筆を貫主に手渡し「もう一回書き直しんさい、な?」と
青筋を立てたスライリーがバット片手に迫る事態となります。
いえ、清水寺に恨みありません。
ただの阪神に対する対抗意識です。

そこで漢字ですが、”赤”が本命で”鯉”が対抗でしょうか。

当店と致しましても、レッドバイシクルズが開業した年ということもありまして
“赤”だと嬉しいなー、とおたふくソーズ片手に東をぢっと睨んでおります。
 
 
漢字1文字で予想外に(1人)盛り上がり申し訳ございませんでしたが
本日は年の瀬ということもありまして、未だご紹介をしておりませんでした
お客様の自転車を取り上げたいと思います。

冒頭の写真は、メイドインジャパンのメジャーブランド
ANCHOR(アンカー・ブリヂストン)が手がける高性能クロモリ”RNC7″です。

言わずと知れたオリジナルパイプ”ネオコット”で組まれるそのフレームは
乗り心地、重量、耐久性、どれを取っても万人が納得できるクオリティです。
京都時代のお客さんで、大型の鹿に側面からふっ飛ばされても壊れなかった
という方もいらっしゃる程ですし。(お客さんは壊れましたけど)
また、これはあまり取り上げられませんが、その塗装技術
特に発色の良さは毎回目を奪われるほど優れております。

そんな非常にバランスの良いフレームをベースに
今回のオーナーさんがイメージされた自転車は
クラシックとモダンの融合です。

クラシックの代表は、一目で分かるWレバーでしょうか。

今も、来店される年配の方からは
「まだWレバーがあるんか!?」
と驚かれることがしょっちゅうなのですが
ブレーキ一体型のシフトレバーと比べると慣れは必要なものの
そのシンプルな構造による耐久性と軽量性は
用途によっては現代でも充分ニーズに応えられるものです。

今回チョイスさせて頂いたのはノンインデックスタイプですので
レバーがギアの数に合わせてカチカチと動くのではなく
無段階に動くレバーをライダーが感覚で操作しなければなりません。

故に最初は慣れが必要となりますが
MT自動車で言うところのクラッチ操作と同じように
乗り物との対話と言いますか、操る楽しさが味わえます。

そういう訳で、ハンドルにはブレーキレバーのみとなりますので
見た目にも非常にスッキリと致します。

そしてモダンな部分はと言いますと
これらで動かすのが最新の11速シマノ105、という所です。

しかしクランクは、シルバーカラーと言えども
105の近代的な雰囲気がクロモリに馴染みにくい、ということで
105と比べて割高となりますが、こちらも日本のSUGINOをチョイス。

今回はオーナーさんの体格から考慮致しませんでしたが
SUGINOは小柄な方向けの短いクランクや
30Tというローギアなチェーンリングをラインナップしておりますので
見た目だけではなく、機能面でも日本人向けと言えます。

そしてやはりこの自転車最大の魅力はそのカラーでしょう。

現在乗っていらっしゃる自転車の濃い紫単色というカラーを踏襲したい
というご要望でしたので、ロゴは目立ちにくい黒とし
深みのあるマジョーラアンドロメダをお選び頂きました。

この”イリュージョンシリーズ”と称される
プリンセステンコーなネーミングの由来は
以下の写真をご覧頂ければ一目瞭然でしょう。

真横から見るとロゴも見えない深い青色ですが

僅かに角度をずらすと鮮やかな紫色に。

さらに鋭角な視点から見ると茶色にすら見えてまいります。

イリュージョンカラーは僅かに追加料金が必要となりますが
特に今回の様なこだわりパーツを使ったフレーム組みの場合は
そのオリジナリティがさらに際立ちますのでオススメです。

ちなみにアンドロメダと言えば瞬という世代ですが
好きだったのは氷河です。
何のことやら分からない方はスミマセン。

こんな楽しい自転車を組ませて頂き有難うございました。
お仕事柄乗られる時間が限られるかと思いますが
丈夫な自転車ですので、末永く愛用して頂ければ嬉しいです。
 

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