自転車事故について思うこと


タイトルを書いた時点で、前回に引き続き
今日もダラダラ文章が予想される
口数というより指数の多い自転車屋ですこんにちは。
口数は3日喋らなくても苦にならない程度なのですが
活字は1日でも欠かすと苦しみだします。

そんなタイトルで書き始めたのは、ひとえに最近立て続けに起きた
自転車イベントでの事故の影響です。
1つはレースイベントでの接触事故
もう1つは長距離イベントでの転落事故。

落車がつきもののレースと、安全なはずのロングライドとでは
それぞれの事故の背景が異なりますので一括りには出来ませんが
共通して言えるのは、そのスピードがダメージを深刻化させたことです。
レースともなると、平坦路でもゴール前では60km/h近くに達しますし
下りではどんな人でもあれよあれよと言う間に50km/hオーバーです。

その速度からの事故はそれはもうオートバイと同じで
オートバイよりも露出の多い自転車が受けるダメージはそれ以上でしょう。

つまりは速度が出ていなければそこまで事態が深刻化しなかったのでは
と思うのですが、速さを競うレース会場でそんな事を言っても笑われるだけです。
そこでは、レースに出場する選手の意識の問題としか言いようがありません。
接触のリスクを冒して集団内で上位を狙うか
はたまたリスクを避けてそこそこの順位で終えるか。

先日私が出場したような気がするシクロクロスでは
カテゴリーの都合で何故かスタートラインの一番前に並ばされ
その真後ろにはさらに上の実力者グループが並び
あろうことかそれらが一斉にスタートしました。
しかも100m程舗装路で一気に加速してすぐにヘアピンの上りコーナー。

当然最初のストレートで速い選手遅い選手が入り混じり
その状態でヘアピンカーブに雪崩れ込むのですから
これほど危険な状態もありません。
完走目的の私などは早々にコーナーの端に逃げ集団を見送りましたが
その危険に敢えて飛び込まないと表彰台は遠ざかってしまいます。
そういった参加する選手個々の意識、これを目標と言っても良いと思いますが
その大きさと、少なくとも事故の深刻さは比例するのではないかと思います。

この場合の事故は殆どが他者との接触によるものですので
リスクを極力減らす為に、出場する選手全員がある程度の経験と
周囲への注意力、そして配慮を持ってレースに望む必要があると思います。

一方のロングライドに見る単独事故ですが
ニュースによると急な下り坂のヘアピンコーナーで起きたようです。
これはイベントに限定されるものではなく
例えば京都の花脊峠では毎年と言って良いほど下りで事故が起きておりました。

この下りでの単独事故は、その殆どが減速不足によるオーバーランです。

重力に抗う上りは、どれだけ速く走ろうと思っても分かりやすい限界があります。
斜度15%の坂を40km/hで駆け上がるのはプロでも無理な話で
私などは10km/hにも満たない速度でヨロヨロ走るのが精一杯です。
これが上り一辺倒のヒルクライムレースが安全と言われる所以です。

一方の下りは、例えば自転車に乗り始めた園児でも車と同じ速度を出せます。
下りの速度調整はブレーキレバーをどれだけ握るかでしかありません。
故に誰もが脚力差の無い速さを体感出来ます。

私も下りでガードレールに突っ込みかけた経験がございますが
事故を体験された方がその時に思うのは「あ、しまった」だと思うのです。
それはカーブが思ったよりも急であったとか
路面に滑りやすいものが堆積していたとか理由は様々だと思いますが
殆どがしっかりコーナー手前で減速していれば何とかなったはずです。

野球のフォアボールと同じで単独事故は当人の心がけと走り方次第です。
道路の陥没箇所や落下物など他に責任がある場合もありますが
少なくとも心がけ次第でそれを回避できる確率は上がります。
それは速度だけではなく、夜間走ることが多い方であればライトを増やすとか
タイヤやブレーキシューの摩耗をこまめにチェックするとか
個人でも出来ることは沢山あります。

ともかく申し上げたいことは
自転車は命をかけるほどの趣味ではありませんが
一歩間違えば命を落とし、また奪う乗り物です。

もっと怖がってください。
慎重を通り越して臆病になってください。
ロードバイクの細いタイヤを見てください。
そして路面の硬さと自身の柔らかさに触れてください。

殆どの方は速く走ることで生計を立てていないはずです。
永く自転車を楽しんで頂く為に、常に恐怖心を忘れないでください。

亡くなった方のご冥福とお怪我をされた方の回復を深く願うと共に
新たな事故が少しでも減ることを自転車屋として切に願います。
 

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