中国シクロクロス最終戦 岡山葡萄浪漫館参戦レポート


いつも通り大量の画像と大量の駄文が
これから綴られると思いますので前略。

ご紹介するのは、日曜に雪の中行われました
中国シクロクロスの最終戦の模様です。

雪の中でもやるんかい、と
思われるかも知れませんが
雪だろうが雨だろうが雷だろうが
シクロクロスは開催され…あ
雷雨で中止になったことはありましたかな。

と言いつつ、その寒さがいきなり
レース前に障害となって選手の前に立ちはだかりました。
と言うのも、会場の葡萄浪漫館が小山の上にあり
朝方はそこまでの路面がツルッツルに凍結していたのです。
そのツルッツル具合を表現すると
僅か4km程の上りの間に事故車が5台いたり
少年がママチャリと一緒に滑り落ちてきたり。

少年が受験生で無ければ良いが…と思いながらも
なんとか会場に到着。
試走はもちろんパリパリの氷上です。

いつもはコンクリートや木の板があると
土よりも路面抵抗が少ないので
ついその上を走ってしまうのですが
この日は、特に朝の試走時間にそれをやってしまうと
トリプルアクセルのち落車です。
チームザレッドのエースは
いきなりその餌食になり膝を負傷。

この日が初シクロ、と言うより初レースの
最年少メンバーは、しかし余裕の氷上表情です。

そんな過酷な今回のレースに出場するメンバーは
前戦でC2へ昇格した皆勤賞のエース
オシャレ&落車担当の関西人Y氏
初参加となるクライマー兄弟。
アンドヒゲ、の5名。

尾道から最寄りの会場ですので
もう少し参加人数が多いかと思ったのですが
「エントリーを忘れた」
「モチベーションが上がらない」
「エントリーしていたけど起きたらレース終わってた」
などの素晴らしい理由で欠場続出。
最後のメンバーは、次回は自宅で拉致して
車載(ルーフの上)して来ようと思います。

吹雪の中キッズカテゴリーが賑々しく始まり
続きますのは打って変わってヨボヨボしい
40歳以上2軍のM2、3。
出場はY氏とヒゲです。

シリーズ戦であるシクロクロスは
前戦の結果でシード権を与えられます。
前回少人数のどさくさに紛れて3位になったヒゲは
そんな訳で最前列からのスタート。
Y氏は…実質最後尾スタートですね…。

コースによってはタイヤの太いMTBが有利ですので
MTBの選手は最後尾に並ぶことになっておりますが
その方々と混じってスタートしていることから
どれだけY氏が後ろかと言うのがお分かりになるかと思います。

特にこのカテゴリーは、この日最大の33名同時出走。
そんな時の後方スタートが如何に不利かと言うのは
スタート直後に現れるこの階段で痛感すると思います。

高速道路で例えれば、階段はさながらETCゲート。
必ずそこで速度が落ち、それが後方に連鎖して
先程まで一塊であった集団が細長ーく伸ばされ
気付いた時には、もう挽回が難しい程
前後の差がついてしまいます。

しかしそこで悲観しないのが鉄の意志を持つY氏!
泥のテクニカルなコースでどんどん追い上げます。

ちなみに彼の方の鉄の意志とは
雨でも雪でも自転車通勤をしたり
休みの日でも自転車通勤をしたり
という所から勝手に断定しております。
ひょっとしたら働き過ぎで
アルミぐらいの意志になっているかも知れません。

しかし駆るのは鉄のフレーム。
もう大分シクロにも慣れてきたようで
難しい下りコーナーも華麗にクリア。

カメラ目線を向ける余裕もあ…いえ
カメラマンへ交代を要求している目ですねこれは。

遅ればせながら、撮影はいつものUSAさんです。
寒い中神出鬼没なフットワーク、ありがとうございます。

とにかくコースの大半が重い泥で
しかもこういった20段程の階段が2箇所現れ
さらに後輪が空転する程の上りもあったりで
殆ど脚を休める間もない難コースでした。
表彰台に立たれた選手さん達も
ゴール後は皆さんへたり込んでいた程でしたから。

そんなしんどいコースを追い上げ追い上げ
全体の42%という、これまでのベスト成績でY氏がゴール!

しかし道中2回派手な落車をしたそうで
それが無ければより上位だったのにと悔やまれますが
本人は
「ウケたから勝ちっすよ」
と訳の分からないことを言っており
警察はこの関西人の供述の真意について詳しく調べております。

一方のヒゲは、帰宅後の嫁の第一声
「賞品は?」
に答えられず
寒空の中を泣きながら飛び出したと家族から届け出があり
警察が現在雪山を中心に捜索中です。

続いては、最も参加人数が多かった為
2組に分けての出走となりましたC3,4。
その最初のA組に登場するのが
この界隈トップクラスのヒルクライマー兄。
その軽量さに加え、陸上競技出身と言う
心肺機能の高さから、初めてのシクロでありながら
最も注目されるメンバーです。

スタート前のストレッチにも余念がありません。

そしてついに緊張の初シクロレースがスタート!

えー、緊張の為か悟りを開いたのか分かりませんが
この時点で”無表情選手権”優勝ですおめでとうございます。

試走をしたとは言え、普段は舗装路専門ですので
特に混雑する1周目は慎重にいきたいところです。
先程関西人が華麗にクリアした
このコーナーはどう攻めるのでしょうか。

降りてなおかつ道譲るんかーい!

ほんでいつまで押しとんねーん!

すみません、今回は少し関西テイストが濃い目です。

この次に出走する弟と共に
とにかく怪我だけはしないようにと
悪路に強いMTBを用意したのですが
まさかここまで慎重に走っているとは思いませんでした。
心肺だけでなく、心配機能も高かったようです。

しかしこれは慎重さだけではなく
生来の優しさも影響していると思います。
他人との争いを好まないピースフルなその性格は
未来の日本に無くてはならない存在で…
と思いましたら、平地で陸上部スイッチが入った模様です。

とにかく(足で)走ります。
皆が乗っている所も足でゴボウ抜きます。
もう自転車いらんやんと言うほどに走ります。
多分内心「何人たりとも俺の前を走らせねぇ!」と思っとります。
さっきの、争いを好まないという一文は無しで。

そして最後だけはちょっと乗っている体でフィニッシュ。

あれだけ自転車をないがしろにした戦法にも関わらず
流石の陸上選手と言いますか
気が付けば19人中の7位、37%というビックリな成績です。

あまりのイレギュラー選手の登場に
次回に向けてのアドバイスが浮かばない自転車屋ですが
取りあえずランの妨げにならないように
ポケットサイズの自転車を次用意しておこうと思いました。

「弟よ、このコース思ったより手強いぞ」
「不甲斐ないな兄ちゃん、俺が手本を見せてやるよ」
という引き継ぎが終わり、次は弟選手のB組です。

ちなみにMTBも泥付きのまま引き継ぎです。
まぁごぼうも大根も泥付きが新鮮と言いますさかい。

と、じゃんけん大会が始まったのでしょうか。
取りあえず奥の選手には勝ったようでおめでとうございます。

しかしよく見るとまだやっておりますので
ひょっとしたら2位宣言かも知れません。

そんな不遜さが天の怒りを買ったのか
吹雪の中最後尾からスタート!

脚力は現時点では兄に一歩譲りますが
技術力と大胆さはシクロ向きな弟ターン。

自転車の乗車頻度も兄よりは高く
沿道のギャング集団も安心して見ていられます。

そしてホウボウで2位宣言。

しつつゴール。

現実という刀でバッサリぶった切ると
順位は16位(23人中)でした。
あの2位宣言を別の視点から解釈すると
16進法で”B”を表す”11″だった可能性もありますが
次回A組だった場合は両手離し(10)になりますので
多分違うと思われます。

ともあれ過酷な初レースを
怪我なく完走してくれただけでも
個人的には祝勝ムードです。

さて、最後は昇格後初めての40分レースとなる
C2の真打ち、エースの登場です。
ヘルメットずれてますけど、まぁ貫禄はあります。

C2は13名の出走ですが
同じ40分レースのM1選手9名が
30秒の時間差でスタート致しますので
ハイレベルな混戦が予想されます。

まずはC2選手が一斉にスタート!

後方のM1選手(オッサン一軍)には
レベルの高い関西シクロから
ポイントを求めてわざわざ出張してきた
ジャイアンみたいな知人も混じっておりますが
その道徳的な弱い者いじめっぷりは置いておいて
総合的な実力は流石に勉強になりました。

しかし我らがエースも負けておりません。
朝と比べると格段に走りにくくなっているコースを
淡々とペースを乱さずクリアしております。

時間も長かったことから
ゴボウ抜きというシーンは見られませんでしたが
ペースを大きく落とさない安定感が功を奏したのか
予想より高順位の5位(38%)でフィニッシュ!

キレイに力を出し切れたようで
珍しくゴール後は座り込んでいたようです。

もしくは朝痛めた膝を今頃思い出したか。

ちなみにジャイアンさんは
下馬評通りの貫禄優勝。

勝因は恐らく元気玉で他の選手を弱らせたからだと思いますが
ホンマに迷惑な話です。

そんな、選手も応援もハードなレースではありましたが
大きな怪我もなく、終わってみれば薄っすらと
達成感のあるそんな1日でした。

最後は恒例の順位別集合写真。

右から、M1優勝の京都在住ジャイアンさん。
たまたま前を通りがかった為に拉致された
C2で2位の、CycleZ(サイクルゼット)の愛妻家さん。
M2,3で5位の恐妻家。
C2の同順位のエース。
M2.3で14位の関西人。
並び順がおかしい気がするC3,4A組7位の兄。
同B組16位のバルタン星人。

後方応援団は、右から
朝早くから熱心に応援してくれたM君。
レースへのモチベーションは上がらなかったのに
凍結路面はスクーターで上がってきたB氏。
そしてエントリー忘れの為
運転手としてこき使われたC2選手。
アンド撮影のUSAさん。

他の選手やご家族、関係者の方も含め
寒い中お疲れ様でございました!

取りあえず今期のシクロクロスはこれにて終了です。
また来期のさらなる上位を目標に
トレーニングを頑張ってください。
興味のある方は、季節を問わずいつでもウェルカムですよ。

レースの模様が山陽新聞にも取り上げられたようです。
「井原の山野 自転車で138人疾走 初の「シクロクロス」中国大会」
 

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